「インターネットは誰のものか」「スーパーコンピューターを20万円で創る」

出張などで移動の時間が多かった先月下旬から今月上旬で,読破した本の内,面白かった2冊.

プロジェクトX 的な本.GRAPE(天体物理用のスパコン)作成にまつわる自叙伝なのだが,「私は・・・した」ではなく,「伊藤(筆者)は・・・と考えた」と第三者的視点で語られている.また,主人公=筆者の当時の感情も記して有り,フィクション的に読めるノンフィクションである.人間の摩擦やチームワークは多くの研究には必須なので,研究でゼロから1を産む現場に携わりたい人は,一読の価値がある.そして,読後,努力と経験と直感に導かれた運というのは,大切だと改めて思った.

スーパーコンピューターを20万円で創る (集英社新書 395G)
伊藤 智義
集英社 (2007/06)
売り上げランキング: 573
おすすめ度の平均: 4.5
5 ヤング・ジャンプの原作者でもある著者の
5 初期のコンピューター
4 技術者魂か?

  • インターネットは誰のものか

タイトルは一般向けを装っているが,内容は少しネットに詳しい or 興味がある人向け.バックボーン維持にかかる費用や責任,経済的問題などを提起した本.よくまとまっていて,読みやすい.

インターネットは誰のものか 崩れ始めたネット世界の秩序
谷脇 康彦
日経BP社 (2007/07/12)
売り上げランキング: 8485
おすすめ度の平均: 3.0
3 知っておくべきこととは思うが