2010年第1四半期の1言読書感想文

英語のバカヤロー! ~「英語の壁」に挑んだ12人の日本人~
古屋裕子
泰文堂
売り上げランキング: 213885

様々な分野の有名人にインタビューして,英語との関わりをインタビューしてまとめた本.この手の本は「英語を勉強しないと行けない」という煽りの本が多いのですが,「英語は諦めた」というタイプの人も含まれているのが面白い.但し,全般的に話が薄いので,英語の勉強法を詳しく知りたい人には向かない.

発売から1年以上経っているので,少し古い感じが否めないし,技術的にも浅いが,非常によくまとまっている.クラウドコンピューティングって何?と思っていて,技術には詳しくないけどコンピュータが好きという人には,今最適の本.

数学を利用して業務を行っている企業の話.中に数式は無く,主に企業トップが,数学が如何に重要かを説いている.インタビューの相手は製薬,鉄道,銀行,情報,工学と多岐にわたっていて面白い.人によって話の量や深さが異なっており・・・まぁ,経営者の理解度を反映しているのではないかと思う.数学という文化を根付かせ,中長期的に経済に反映していくドイツ文化の懐の深さが表れている.日本でも見習えるところは見習いたい.

大学教授という仕事
大学教授という仕事
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杉原 厚吉
水曜社
売り上げランキング: 3002

私が,大学生時代に講義を受けた事もあるし,学園祭用の冊子の為にインタビューをしたこともある先生の本.穏和だけど目線は鋭い杉原先生の性格が表れている.その一方で,あけすけに色々話を書いてあるので,今でさえ人気の出ない大学教員が,更に人気が無くなるのではないかと不安である位,正しい事が書いてある(企業は良いことしかパンフレットに書かないですからねぇ).研究所勤務か教員になるか迷っている人は利点と欠点も記されているので,見てみるとよいかも.ページ数と金額の割に内容は少なめ.

Webは黎明期に1度変化があり,今は黎明期から人々のインフラへと変化していく所なのだと思っている.そんな状況で,今の現状を切り取った本.森さんの鋭く,かつ,広角な視点が現れている.まとまった本というより,Web関連に関する現状や技術のサーベイに近い.Web関連の状況に興味ある人は,技術にくわしくなくても読めるので,今,見てみると良い本.新しい話題が多いので,1,2年後は古くなっているだろう.